2020-11

上方漫才を彩った人々(仮)

千歳家歳男

千歳家歳男は、戦前戦後活躍した漫才師。巨漢で見事な瓜顔だったところから、「カバさん」の名称で知られた。長らく「カバ漫才」なる容貌を散々貶されるネタを武器に、中堅どころとして活躍していたが、晩年は新花月の頭取に転向。名物頭取として睨みをきかせていた。
上方漫才を彩った人々(仮)

岡田東洋・小菊

岡田東洋・小菊は、戦前戦後活躍した夫婦漫才師。大阪漫才の中で、三線とマラカスをかき鳴らし、しゃべくりの合間に琉球舞踊を踊るという沖縄色の強い不思議な漫才を得意とした。その特異な芸風のせいか、大阪よりも沖縄に資料が残っている実に不思議なコンビである。
上方漫才を彩った人々(仮)

浮世亭夢路

浮世亭夢路は、戦前活躍した漫才師。浮世亭夢丸の秘蔵弟子であり、戦後の上方漫才を率いた浮世亭夢若の最初の相方でもある。大柄で飄逸な味を持っていたというが、丹毒に罹患し、1935年に29歳という若さで夭折した。その死は『ヨシモト』で追悼座談会が催された程であった。
上方漫才を彩った人々(仮)

三遊亭川柳

三遊亭川柳は戦前活躍した漫才師。一輪亭花蝶とコンビを組み、「川柳・花蝶」で売れに売れた。独特の話術を持ち味とし、エンタツアチャコとはまた違った味わいを見せたが、惜しくも太平洋戦争で応召され、戦死したという。
上方漫才を彩った人々(仮)

一輪亭花蝶

一輪亭花蝶は戦前戦後活躍した漫才師。「一輪亭」の亭号を継いだだけあって、ニワカや軽口の名残を残す古き良き話術を見せた貴重な継承者であった。戦前は三遊亭川柳、戦後は松原勝美とコンビを組んだ他、晩年は「大阪にわか」や軽口を演じ、喝采を得た。

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